2015年2月5日

議員の口利き、待機児童に思う事

病気、事故、災害、後遺症・・・一寸先は闇の社会にあって、セーフティーネットの重要性は高まるばかりです。

2月3日、世田谷区の保育園にて第一次分の発表がありました。
3000名弱の定員に6500名を超える応募が殺到しました。
想定どおり、希望者の半数以上が入れないという史上最悪の結果でした。

こうなることは、関係者の誰もが分っており、手を拱いていたわけではありません。
それぞれの立場で全力を尽くしてはおりました。

どうしてこうなるのか?

①地価が下がり、交通の便がよい都心回帰現象が起きている
②女 性の社会参加を進めるには、ゼロ歳児から保育ができる保育園の役割が評価されている
③『世田谷の保育』の評判が高く、孟母三遷を地で行く子育て過程での計画的転居が増えている

ーー が原因だと衆目は一致しております。

これに対処するために世田谷区は、保育園の増設に力を入れる一方、選考過程での公平性の確保に軸足を置いているようです。

3月、4月の2ヵ月の間に2園開園されるのだから、この増設ラッシュぶりには驚かされます。

福祉なのか、子育て支援なのか、女性の社会参加の一環なのか、なんなのかはっきり伝わって来ません。

肝心なことが決まっていないから、現場のスタッフは年末年始休暇も取れないほど忙しくしているにもかかわらず、斬新な政策づくりに至ってないことは、後追い行政という批判は免れないでしょう。

保護者もたいへんです。
生活の全てをポイント化し、丸裸にならなければならないからです。
区議に頼まなければ入れない、某宗教団体に入信すれば入園できるなど、根拠のない流言飛語に胸が痛みます。

福祉、子育て支援ならば、議員は堂々と係わる必要がありますが、女性の社会参加の一環ならば、議員は口を挟むべきでないと私は考えます。
半年間、この保育園問題に関わってきて、その感を深くしております。

一概に議員の口利きがいけないとバッサリと切り捨てることもできないと思うようになりました。
困っている人・縦割り行政の狭間で苦しんでいる人に手を差し伸べるのは議員の責務とも考えられるからです。

0 件のコメント:

コメントを投稿